海外あるある!食べきれない食事の量にビックリ!持ち帰っていい?
海外旅行の楽しみのひとつがその国での食事
海外の楽しみ方は色々ありますが、私はやはり食事が一番ダイレクトに文化を感じます。
日本では口にすることが出来ない現地での食事。
だけど実際オーダーすると一人まで既にパーティ用?と思うほどのサイズ感の時があります。
ふじこにはキッズサイズでちょうどよいぐらいの感覚でした(実際アメリカのマクドナルドではキッズミール買ってました)
みんなが育ちざかりみたいな量を食べてる…
一般的に食べる量が違うのですから体のサイズも差が出ますね…納得。
海外にいてこれはいいシステムだな、と思うのは外食の際に食べきれない分を当たり前のように持ち帰れること。
日本では万が一、食中毒になったら…という懸念で持ち帰りが許されないお店が多め。
でも不思議なんです。
同じお店の「持ち帰りカウンター」では持ち帰りができるのに、イートイン(店内での飲食)のスペースで食べ残したものは持ち帰りができないことです。
同じ場所で同じように作った料理なのに、なぜ?
基本的に海外ではすべて自己責任です。
海外では、持ち帰りによる問題は「完全自己責任」で店舗や事業所が責任を問われることはありません。
「完全自己責任」の考え方が基本だからこそ、広く普及しているシステム。
もともと「個人主義」が強いことも後押ししていると感じます。
日本はどちらかといえば「全体主義」が強め。
「みんながやってないからやらない」のように、他人軸になりがちです。
日本でも個々が「独立」することで、主体性を持った行動が必要ですね。
では実際に海外で食べ残しを持ち帰りたい状況の時に遭遇したら…
この記事ではそんな疑問に答えていきます。
食べ残しを持ち帰りたい時は?
それにしても1人前の量の違いにビックリすることが頻繁に起きる海外での食事。
こんな量食べきれない!そんな時はどうする?
海外の食事はビッグサイズ過ぎて食べきれない時がよくあります。
こんなに残すの勿体ないな…どうしようと困っていました
カフェやレストランで量が多すぎて食べきれない状況の時、困りますよね。
そんな時にはDOGGIE-BAG【ドギーバッグ】です!
日本人の習慣として食べ物を残すのは申し訳ない…勿体ない、と思われる方は気軽にお持ち帰りしましょう!
オーストラリアではお店で食べきれないときに持ち帰り用のパック(doggy bag)を提供してもらい、簡単に持ち帰ることができるのでスイーツに限らず、レストランでの食事の量が多くて食べきれない時は、みんな持ち帰っていました
(普通に沢山の種類を食べたくて持ち帰る前提でオーダーすることもしばしばでした)
お店のスタッフ(サーバー)に
Can I have a doggie‐bag?(複数ならSをつけてください)
Can you put this in a doggie‐bag?
と聞けば嫌な顔をせずに対応してくれます。
昔は持ち帰り用パックも無料でしたが、最近はレストランによって追加料金がかかることも有ります。
ですが、オーストラリアをはじめ海外の外食は高いので、持ち帰る方が結果的にはお得かもしれません。
余談ですが、このdoggie‐bag。
スペルがdoggie‐bagとdoggy‐bagで少し違いますが、doggie‐bagがアメリカ英語、doggy‐bagが豪州英語です。
ドギーバッグってなに?と思われた方、これはレストランで食べ残したものを持って帰るための
「持ち帰り用の袋」のことです。
直訳だと「ワンちゃんの袋」。
昔は残飯を犬のエサにすることが多かったことからこの名前が付きましたが、最近は
「うちのペットに残飯だなんて…もっと特別なものを!」
と思う人も多いので、この単語を使わない人もいるようです。
その場合は
Can I have a box for the leftovers?
(持ち帰り用の容器をもらえますか?)
Could you bring me a box for my leftovers?
(持ち帰り用の容器を持ってきてもらえますか?)
が一番通じます。
leftovers は「食べ残し」
生活でよく出てくる単語なので覚えておかれると便利ですよ!
ちなみに持ち帰りが習慣化したのは、第一次世界大戦ごろの食糧不足で残したものをペットの餌として「ドギーバッグ」というあだ名をつけ持ち帰ったのが始まりです。
シカゴ辺りのレストランから始まったそうな。
ドギーバッグの種類
ドギーバッグの種類は色々あります。
- 紙製容器
- 竹やサトウキビを原料にしたリサイクル容器
- プラスティック容器…など
リサイクルタイプのドギーバッグ
環境または節約を目的としたドギーバッグですから、やはり繰り返し使えるリサイクルタイプのものが主流。
折りたたみ式になっているので、普段から携帯して持ち歩くのに適したデザインになっています。
値段は500~1,000円程度のものが多く、少々お高めな気もしますが、繰り返し使うことが可能なので長い目で見るとお値打ちです。
使い捨てタイプのドギーバッグ
リサイクルタイプのドギーバッグが主流ですが、使い捨てタイプのドギーバッグもあります。
使い捨てタイプのものは使い回しができないので経済的ではないものの、1個あたりの値段が安いのが魅力。
リサイクルタイプのドギーバッグを忘れてしまったときや、パーティなどで気軽にドギーバッグを使いたい場面で役立ちます。
耐水性や耐油性にすぐれたタイプや、食器のように洗って何度も使えるタイプもあります。
ですがプラスティックは便利な反面、ゴミ問題や海の環境破壊につながる可能性が……。
そのため、ドギーバッグはリサイクル素材や天然素材が使われているタイプをおすすめします。
自分好みのドギーバッグを持つこともドギーバッグ普及活動になりますね
リサイクル・使い捨てタイプのドギーバッグともに一長一短の特徴があるので、場面に応じた使い分けをすることが良いですね。
ドギーバッグもデザインやサイズが種類豊富に販売されていますので、好みのデザインを持っておくのもおすすめです!
食べ残すことが礼儀の国もある⁉
日本にもいろいろな作法があるのと同じで、海外にも食事のときのルールがあります。
観光客に対して、目くじらをたてて怒るような人はいないと思いますが、日本人として、外国の文化やマナーはきちんと理解しておきたいところ。
日本では食事を残すのはマナー違反。でも中国では、むしろ逆!
出された料理を残さないと失礼に当たるのです!
中国流のおもてなしは「お腹いっぱいの料理を食べてもらうこと」
なので料理を振舞ってくれた方に対して、
もう十分ご馳走になりました! という気持ちを伝えるために、お皿に少しでも食べ物を残すことが礼儀
とされているんですね。
ふじこがオーストラリアで体験した中国の少々驚くテーブルマナーをご紹介します。
豪州在住時、中国の方と一軒家の1階と2階でグラニーフラットをシェアしていた時がありました。
その際に知った驚愕の事実…
「たまには子供たちを遊ばせながら食事をご一緒に」と彼らの住むフロアーでディナーを共にした時の事。
オーストラリアでは濃いめの肉漬けな毎日に疲れていたので、野菜多めのアジア料理が嬉しくてウキウキ。
オージーの肉漬けな毎日に疲れていたので、アジア料理が嬉しくてウキウキ。
でも、ずっと延々と食事が運ばれてきて終わらない恐怖。
終わりが見えない…もう苦しくて息もあがる…
もう無理、これ以上入らない~と訴えてたら旦那さんが放った一言。
お皿に少しでも残しておかないと満足してないと思って、この後もずっと食べ物が追加されるよ!
え?そうなの?残しちゃ悪いと思って頑張ってしまったやん!
知っていたならもう少し早く教えてほしかった…
オーストラリアは中国系の移民が多いから、チャイナタウンもあるし、僕もそこで知って。ふじこもてっきり知ってるのかと…
そう、中国では少しでもお皿に残さないと足りてないとみなされます…
つまり、食べきれないくらいの料理を出してくれるようなおもてなしをしてくれてありがとう~と言う意味で料理を残す習慣があるのです。
中国のシェアメイトたちもふじこの国の食べ物を残しては失礼だという文化を知らなくてお互いの国の文化の違いを知って興味津々でした。そこで色んな文化の違いを話し合っていたらお箸の使い方でもまた一つ違いが。
日本では食後のお箸は自分と平行にして横向きに置きますが、中国で同じことをすると、ご馳走さまの合図になります。
食べている最中にお箸を置く時は、必ず縦にして置こうね~
これもまた知れて良かった文化の違いの1つでした。
ドギーバッグのメリットって?
ドギーバッグのメリット
ドギーバッグを使用して食品を持ち帰るメリットは以下のように数多くあります。
- 残った料理を廃棄せずに済み、食品ロスを削減できる
- 料理の食べ過ぎを防げる
- 食品ロスの処分に伴う環境への負荷を軽減できる
- 飲食店側は廃棄コストを削減できる
- 環境に優しい素材や繰り返し使える素材の容器の使用で環境問題の改善に繋げることができる
以上の様に食べきれなかった料理を廃棄せずに持ち帰る、という行動ひとつで様々なメリットがあります。
食品ロスにならないよう気を付けていてもつい注文しすぎてしまったり、予想以上に量が多く食べきれなかった時には、ドギーバッグを活用するのがおすすめです。
ドギーバッグのデメリット
ドギーバッグで食品を持ち帰る際にはもちろんデメリットもあります。
- 食中毒のリスクがあるため、衛生管理の徹底が必要
- 衛生管理上の問題で、持ち帰りができない場合もある
食べきれなかった料理を持ち帰る消費者は、食中毒のリスクがあることを理解して自己責任で行う必要があります。
食中毒予防の知識を付け、食中毒の原因を「つけない」「増やさない」「なくす」を原則に衛生管理に気を付けて持ち帰りましょう。
日本での食べ残し対策って?
平成29年に消費者庁・農林水産省・環境省・厚生労働省の連名で『飲食店等における「食べ残し」対策に取り組むに当たっての留意事項』が公表されました。
食べ残し料理を持ち帰る場合は、持ち帰りを許可するお店側の説明や食中毒リスクを十分に理解した上で、自己責任の範囲で行いましょう!というものです。
以下は、消費者と飲食店に向けられた内容の抜粋です。
消費者向けのポイント
- 生ものや半生など加熱が不十分なものは避ける
- 食中毒リスクが高まるので寄り道をしない
- 持ち帰った料理は帰宅後できるだけ速やかに食べる…など。
事業所向けのポイント
- 希望者には、衛生上の注意事項を十分に説明する
- 十分に加熱された食品を提供し、加熱が不十分な料理は要望があっても応じない
- 外気温が高い時は持ち帰りを休止するか、保冷剤を提供する…など。
持ち帰りのポイントを理解した上で、食品ロス対策を行いましょう
日本のホテル業界では2009年に初めて国際ホテル株式会社のグループホテルが、持ち帰りを推奨する取り組みを始めました。国際ホテルは、2001年に、環境活動の国際規格(ISO14001)を、新横浜国際ホテル・横浜国際ホテル・立川グランドホテルの3つのホテルで同時に取得しています。
以下は国際ホテルの取り組みです↓
●パーティ・宴会へのドギーバッグ導入につきまして
食品残滓削減のため、ご宴会(ブッフェパーティ/立食)で食べきれなかったお料理を、ドギーバッグに詰めてお持ち帰りください。エコマインドを持つお客様と一緒に取り組む食エコ活動です。
国際ホテルでは、このための取り組みとして「国際ホテルのドギーバッグサービス2009Ver.1」として下記の取り組みを実施します。
1.立食パーティで食べきれなかったお料理をお持ち帰りいただけます。
2.お持ち帰り可能な料理には指定があります。
3.お客様の自己責任でこのサービスをご利用ください。
4.お持ち帰りいただいた料理は本日中にお召し上がり下さい。
5.お客様と取り組む地球環境活動
フランスでは、2016年初めから、1日180食以上提供するレストランに対し、ドギーバッグの提供を義務化する法律を施行しました。
いきなりフランスレベルの取り組みはハードルが高いですが、生モノ以外は持ち帰りを許可するとか、夏は難しくても秋から冬にかけての気温の低い時期のみ持ち帰りを許可するなど少しずつ実践できることはあると思います。
それだけでも食品の無駄はかなり省けますね。
日本でのドギーバッグの普及 mottECO(モッテコ)
食品ロス削減のため、飲食店で食べきれなかった料理を利用客が自己責任で持ち帰る「mottECO(モッテコ)」の普及に、官民が連携して取り組んでいます。
mottECO(モッテコ)は2022年4月より環境省が推し進めているドギーバッグ活動です。
mottECOには「もっとエコ・持って帰ろう」というメッセージが込められています。
ドギーバッグを活用して取り組むことは、SDGs12「つくる責任 つかう責任」の中の12.3「小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品ロスの廃棄を半減させ、収穫後損失等の生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる」を達成することになります。
食べ残しの持ち帰りは恥ずかしくないよ!
むしろ、食品ロスのことを考えたとても良い行動だな~
ですが、飲食店側は衛生管理の観点からどうしても持ち帰りを進めることが難しく、さらに消費者も恥ずかしくてなかなか言い出せないのが現状。
このような双方のギャップを取り除き、スムーズに持ち帰りができるように普及活動をしているのが下記の「ドギーバッグ普及委員会」です↓
「ドギーバッグ普及委員会」公式サイト
「ドギーバッグ普及委員会」Facebook
ドギーバッグ普及委員会への参加は会員登録(特典によって有料と無料あり)が必要ですが、是非日本でもドギーバッグを広めて「当たり前化」を目指していきたいもの。
まとめ
海外旅行に行って食事を楽しむなら、その国のマナーを少しは知っておきたいもの。
皆さんには海外でのシーンでいろんな国の食事を満喫してほしい!
そしてより食事を楽しめるように、フードロスのエコマナーも一緒に!
必要な時には是非ドギーバッグを活用してくださいね。
レストランはテイクアウトのための容器がおいてあるお店がほとんどですし、サーバーに頼めばその容器をくれますので。
もしくはお客さんの食事のペースが止まったらサーバーが
Is everything ok?
Would you like a box?
などと聞いてくれることもありますね。
(「サーバー」とはウエイトレスやウエイターの職業名ですが、時代的に男女の性で区別をしない呼び方で統一されるようになりました。)
海外での食事を思い切り満喫するために、文化の違いを楽しむために出来ること!
少しでもお役に立てたらうれしいです。